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section04:
やる以上は百戦百勝したい(梶本)
小松:例えば、プロの方から振ったとするじゃないですか。振った時に、「たぶん、これは当たりだな」っていうのはもう……。
梶本:いや、わからないです。
小松:え、そうなんですか?
梶本:今日、来生さんに振ったのは、もう自分の手の都合で、たまたま余っちゃったから。
小松:そういう時、「この牌は、当る、当らない」っていうのは?
梶本:「当るかもしれないけど、こっちもテンパったんで行きますよ」っていう感じです。僕は、個人的には「どうせ降りていてもツモられそうだなあ」と思ったら、振ってもいいかな、という感覚はあるんですよ。よくあるのは、例えば下家(シモチャ)が混一(ホンイツ)している時に、上家(カミチャ)がバンバン食わせてくれて、上がらせたら、その人、すごくツキそうじゃないですか。普通にツモ切るだけで、上がりがでない時に、わざわざ考えて上がらせちゃった、みたいな。よく、競馬でも、1頭が抜けてその補欠で入った馬が、そのままG1で勝っちゃうってことがあるじゃないですか。そういうのって、麻雀にもあると思うんですよね。自力でがんばって上がったっていうよりも、他の人がわざわざ上がらせてくれた時の方がパワー・アップするみたいな。
片山:押し上げ効果のようなものだね。誰かが下家に余計な牌を出させて上がったとしますよね。そうしたら、もう、その人は行っちゃうんですよ、そのまま。かなわないんです、そういう人には。誰かに押し上げられた上がりが拾えた人っていうのは、強いですね。これは、本当にアナログ的な考え方、「流れ論」なんですけど。でも、そういうふうに感じている人って、業界には、ものすごくたくさんいると思いますよ。「流れ論」のセオリーって、一応、いくつかあるんです。常識化されている「流れ論」。
梶本:片山さん、それを漫画にしているんですよ。
来生:そういうの、知りたい(笑)。
片山:もう、システムですよ。
梶本:科学的に根拠はないんだけど、経験でなんとなく、こういうことが多いんじゃないかっていうことをまとめて、システムにしている。結構、面白いですよ。
来生:結構、当ってる?
片山:人それぞれですね。
梶本:気づかなかったことを教えてもらったっていう感じです。やっぱり、麻雀って、いかに多くのことに気づくかっていうことだと思うんですよ。「こういう打ち方もあるんだ」っていうのを自分で取り入れて、「今度使ってみよう」って。で、実践して、最初は負けるんですけど(笑)。それも勉強だな、と思って。
来生:「未来戦士」の再放送(MONDO21)を見ていたら、水巻プロがトップだったんだけど、オーラスで上がらないわけ。そこで流して終わらせようっていう。こういうの、絶対ダメだと思うんだよね。やっぱり、上がれるんだから上がんなきゃ絶対にダメだと思うわけ、僕は(笑)。
片山:水巻プロはデジタルなんですよ。
来生:そうか、やっぱりデジタル派なんだ。長村プロも結構、そういう打ち方だよね。最後、テンパってても……。
高杉::ちょっと危ない牌を持ってきたら、辞めちゃうわけですよね。
来生:そう、もう流局して。
片山:もう局も深いし、ここで上がって次局にもう一回チャンスを与えることはないという。これは、すごくデジタルな、数学的な考え方ですよね。
来生:僕は、それはダメなような気がするんだよね(笑)。続けてもう一回やると、その人は絶対に、次はダメなんじゃないかと思うわけ。
片山:それですよ。それがシステムですよ。来生さん、もう自分のシステムがあるじゃないですか(笑)。「そういうのはダメだ」っていうシステム。
来生:僕は、やっぱりデジタル派ではないんだ。
梶本:全然、違いますね。今の発言を聞いていると。
片山:それだけでわかりますか?
梶本:わかります。
高杉::スパンという考え方もあって。デジタル派っていうのは、やっぱり短いスパンで、その半チャンのトップであったり、その対局に勝ち残るための条件であったりを、一番上のレベルにしちゃうよね。それをクリアすることを命題にしちゃうでしょ。
梶本:そうとも限らないんだけど。だって、打牌の来た位置とかっていうのは、長い目で見たらこうした方がいいんだっていうことだから。
高杉:そうか、そうか。
梶本:要は、勝つための最善手を選ぶ。それは、何十年もやっていてトータルで見て、きっといいことだ、と。その結果が今来るか、次に来るかはわからないけど、こうしておいた方がトータルではいいんだろうと。僕は、それはあまり好きじゃない。百戦百勝したいし。やる以上は。
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section05: 僕、プロテストを受けて落ちたことがあります(片山)
section03: プロ同士は牌で会話しているんですよ(梶本)