デビュー30周年 オフィシャルサイト特別企画第2回 将棋

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section02:
小学生の頃、クラシックギターの教室に通っていたんです(島)
来生:将棋連盟の理事になられたんですよね。
島:はい。ちょうど、3週間ぐらい経ちました。
来生:じゃあ、将棋以外のことが大変ですね。
島:本当に、大変ですね。なってみて気づきました。
来生:そうなっちゃうと、結構、人間関係っていうかね。
島:そうですね。ファンの方や職員の方もいらっしゃいますし、棋士の方ばかり向いているわけにもいかないので、いい勉強になるかなと思っています。本当は、もっと若いうちにやりたかったぐらいです。
来生:将棋を始めたのは、やっぱり小学生から?
島:そうですね。
来生:じゃないと、やっぱりプロにはなれない?
島:今は厳しいでしょうね。僕の頃は、今より遅くても大丈夫だったんですけど。今は、親御さんが、応援するような感じですよね。僕らの頃は、そこまで理解がなかった。
来生:今の実情っていうのは、どうなんでしょうね。僕らの年代ですと、将棋っていうのは、割と身近だったんですよ。学校や友達同士で、一時、ブームになっていた。ですから、本当に低レベルですけど、基本的なルール……駒の動かし方とか、そういうものは、割と知っていたんです。僕らの年代って、将棋をやる人が多い年代なんですけど、今の若い世代はどうなのかな、と思って。
島:おっしゃる通りですね。確かに、ちょっと将棋から遠ざかっている世代がある。特に、若いお父さん、お母さんが、将棋を知らなかったりします。
来生:そうでしょうね。将棋人口って、今、どのくらいなんでしょう?
島:今は、20代から40代までの将棋人口が、すごく少ないですね。ただ、幸い、お子さんたちの世代では、すごく増えている感じがします。
来生:増えている?
島:小学生は、増えていますね。スクールをやっても参加者が多いですし。プロを目指す子も、結構いますけど、趣味としてやっている子も多いです。坂東さんみたいに、今、女の子でも、学生さんで将棋をやる子が増えています。ただ、やっぱり、お父さん、お母さんや先生の世代が将棋を知らないので、学校の将棋部は少ないですね。
来生:昔は、身近に将棋盤があったんですよね。
島:そうですよね。やっぱり、今は核家族で、おじいちゃんが教えるわけにもいかないですし。人間とやったことがないのに、将棋を知っているとか、麻雀を知っているっていう子は、結構、いますよね。
来生:僕なんかは、いつの間にか覚えちゃったんだけど。本将棋以外に、「お金将棋」とか……。
坂東:ああ、歩で回っていくやつですか?
島:あれは「回り将棋」。
来生:「回り将棋」や「挟み将棋」とは別に「お金将棋」っていうのがあるんです。
島:王様が100円で、飛車が80円で。
来生:角が50円とか。
坂東:そんなのがあるんですか。
来生:最初に全部、金を抜いて山を作って。音を立てずに取って。
島:それで持ち駒を決めるんですよね。
坂東:ちょっと面白そうですね。
来生:それで、金4枚で振るわけ。全部、表になると50円。全部裏だと100円。金が1枚だけ表だと……。
島:1円とか。
来生:そう、そう。3枚で3円とかになって。横に立つと5円。縦になると10円。
島:駒の角で立つと、すごいんですよね。
坂東:ああ、一番短いところで。
来生:それが、すごく高いんです。
島:「お金将棋」は楽しいですよね。僕も遊びました。小学生の頃。
坂東:なんか、損した気がする。知らなくて。
来生:僕らの年代だと、外で遊ぶ時には絶好の遊び場がいっぱいあったけど、雨の日になると、遊べないじゃない? で、室内ゲームになって。
坂東:トランプとか?
来生:そう、そう。トランプとかダイヤモンドゲームとか、そういうものの中に将棋があった。
坂東:今では考えられないですね。
島:昔は、遊びの道具が少なかったから。
来生:今は、将棋自体が、ちょっと、若い子には……。
島:やっぱり、どうしても難しいところが敬遠されちゃうんでしょうね。
来生:将棋って難しすぎますよね。
島:確かに、ルールを覚えて、きちんと強くさせるのは大変ですよね。
来生:将棋は、運の薄いゲームでしょ。僕は麻雀をやるんですけど、麻雀っていうのは、結構、運っていうのが……。
島:ありますよね。
来生:結局、麻雀って、見えない部分の方が圧倒的に多いわけじゃないですか。自分の手牌だけ見えて、山や人の手牌もわからない。そこからやるわけですよね。だから、当然、いくら読んでもわからないし、めぐり合わせっていうのがあって。ですから、プロの麻雀士でもビギナーに負けるっていうことがあり得るわけですよね。 島:特に、短いスパンだとあり得ますよね。
来生:ただ、将棋はね、絶対にそれがない。運が薄いっていうか。すべてが明らかになっているんだけど、結局、強い人には勝てないですよね。
島:結構、厳しいという一面もありますよね。
来生:本当は、こんなに面白いゲームはないと思うんだけど、ちょっと深すぎて、敬遠されるっていうか、途中で挫折するっていうか。
島:そうですね。そういう方が多いと思います。負けるということは、非常に厳しいことなので。良い指導者でしたら、強くなる過程で、その厳しい体験をさせずに、先に面白さを見つけてあげられるでしょうけど。例えば、親が子に教える場合でも、つい本気を出して負かしてしまったりすると、もう子供はやらなくなったり。そういうことが、ありますんでね。
来生:負けた悔しさがバネになればいいんですけどね。僕が将棋にのめり込んだのは22歳の時だったんです。姉の知り合いが遊びに来て、将棋をやったんですけど、もう、完膚なきまでに、あっさりやられちゃった。それでね、まあ、悔しかったんでしょうね。「あ、これは、ちゃんとやらなきゃいけない」って、初めて将棋の本を買って、まず、色々な戦法の定石を覚えたんです。そこから、のめり込みました。近所に、アマチュア四段っていう中学生がいたんですよ。彼もプロを目指して奨励会に入ったんだけど、挫折しましたね。
島:ああ、そうなんですか。でも、奨励会まで入ったのは、すごいですよね。
来生:その子とやったんですけど、本当に勝てないですね。お情けか何かで、数局程度は勝った記憶がありますけど、ほとんど勝てなかった。
島:確かに、そういう体験があると、やっぱり本を買って勉強しようっていう気になりますよね。僕も、最初は道場に行って、勝てなかったんで、本を買って勉強しました。
来生:それはやっぱり、ちょっと悔しいっていう?
島:そうですね。僕は、どちらかと言うと、あまり負けず嫌いな方ではないんですけど。その時は、妙に……「勉強しなければ」と思いました。家族は将棋をやらないんで。
来生:ああ、そうですか。将棋を覚えたのは、いつ頃ですか?
島:小学生の時、クラシックギターの教室に通っていたんですけど、その先生が教室の帰りに将棋道場へ連れて行ってくれまして。
来生:その先生が、将棋好きだったんですか?
島:ええ、そうなんですよ。
来生:じゃあ、もしかしたら、ギタリストになっていたかもしれないんですか?
島:いや、とんでもないです(笑)。あくまで、趣味で。うちの両親が、嗜ませようとしていたんですけど、いつの間にか辞めてしまいました。
来生:それで将棋の道場へ行って。
島:あとは、やみつきです。
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section03: 12歳で奨励会に入って、初めて挫折感を味わいました(島)
section01:昔から将棋の世界に憧れているんです(来生)