section12:
米長さんのエネルギーは、すごいですよ(島)
小松:将棋の場合、引退の時期っていうのは?
島:これは人によるんですよ。一番下のクラスになると、強制的に辞めさせられるという位置もあるんですけど。あとはご本人の人生観とか、引き際というか。やっぱり、将棋が好きだから、どこでも指したいという人もいますしね。
来生:昔の棋士の方で、どうしているのかなぁっていう人は、結構いますね。
島:我々も、引退された先生方には意外と会わないんですよ。仲の良い現役棋士でも、対局以外では会わなかったりします。対局の時も、ほとんど話をしませんから。若い内は、会う機会もあるんですけど、お互いに年を取ると、会わなくなったりしますね。
来生:昔、鷺宮に姉が住んでいたんですけど、隣りが米長さんの家だったんですよ。
島:そうなんですか。
来生:米長さんの犬が子供を産んだ時に一匹いただきまして、それで「ヨネ」っていう名前を付けました(笑)。
島:米長先生は、日々、元気でいらっしゃいますよ。
来生:もう還暦かな?
島:そうですね。
来生:50歳で名人になった時は、すごかったですけどね。
島:いや、今年、将棋連盟の会長になられて、その頃より元気な気がします。すごいですね、エネルギーが。
来生:今、「島研」(注:島八段が主催した研究会)っていうのは、やっていないんですか?
島:そうですね。羽生さんとも、プライベートで会うことは、あまりないですね。時々、世田谷の仕事を頼んだりしていますけど。
来生:森下さん(森下卓・九段)とも、親しいんですか?
島:森下くんとは親しいですね。同じ町に住んでいるので。
来生:ああ、そうですか。
島:一番、会う機会の多い棋士です。同じ理事の仕事をしていますし。朝も早いので、すべてに合うんですよ。
来生:森下さんも、A級に復帰して……。
島:本当に良かったです。まあ、今年は戦いが大変でしょうけれど。
来生:そうでしょうね。
島:1年、1年が、良かったり悪かったりの繰り返しですね。継続することが大事です。
来生:将棋にも、スランプっていうのは、やっぱりあるんですか?
島:そうですね。周期的に。こればかりは、防げないですね。原因が早くわかれば問題はないんですけど、原因がわからない時が問題なんです。
来生:決して、将棋が下手になっているわけじゃないですからね。
島:そうですね。原因がわかっている時は、多少負けが込んでも、どうってことはないんですけど。
来生:野球でも、スランプってあるじゃないですか。松井選手(ヤンキース)なんかでも、あれだけの選手なのに、打てなかったりする。
島:イチロー選手(マリナーズ)も、今年はスランプでしょうからね。
来生:あまり良くないですものね。曲を作る時でも、そういうスランプってあるんですよ。
島:作れない時は、どうにもならないでしょうね。
来生:良い曲ができれば、「なんて天才なんだろう」って思うし、書けないと、「なんて無能なんだろう」って、そういうことの繰り返しです。
島:そう思いますね。
来生:書けって言われれば、5分でも書けるんですけど(笑)。ただ、それが良い曲かっていうとね。
島:将棋で言う、早指しで良いものができれば、一番良いですけどね。
来生:今は、ギターは弾かないんですか?
島:全然。
来生:もっぱら、聴くだけですか。
島:そうですね。
来生:僕は、今年はデビュー30周年になるんです。今、その記念アルバムをレコーディングしているんですけど。
島:それは、おめでとうございます。
来生:10月には東京でコンサートもやりますので、お時間がありましたら、ぜひ、見にいらしてください。今日は、どうもありがとうございました。